AI時代の保育・教育の考え方(試案)

 今はAIがすごい勢いで発展しています。

ほんの数年前までは、AIを使ってみても「便利ではあるが、どこか物足りない」と感じる場面も多かったように思います。

しかし最近のAIは、問いかけた私自身が驚くほど的確な回答を返してくることがあり、知人の大学教員も、AIとのやり取りを研究や思考の整理に積極的に活かしているそうです。

 AIを使っていて興味深いと感じるのは、AIが自らの限界をわきまえているかのように、最終的な判断を人間に委ねている点です。

そうした点から見ても、やはり人間はAIの主人として、AIを便利な道具として使っていく姿勢が大切だと私は感じています。

 これからの社会では、AIと協力しながら生きていくことが当たり前になっていくでしょう。

それは私達大人だけでなく、お子さん達にとってはなおさらのことです。

だからこそ、将来を見据えた教育・保育を、今から考えていくことが重要になるのだと思います。

 私は、これからの人間は、AIを上手に活用しながら、AIにはできないことを担っていくところに価値を見出していくことが大切になるのではないかと考えるようになりました。

AIには肉体がありません。

ですから、これからはますます、知性をもって自分の身体を使い、実際に手を動かして働くことを、自然なこととして行える力が求められていくのではないでしょうか。

 近年、「ブルーカラーミリオネア」という言葉が使われることがあります。

アメリカでは、職人や建設などの肉体労働を本業としながら、高収入や資産を築いている人が少なくないそうです。

要は、ホワイトカラーかブルーカラーかという区別にとらわれず、必要とされる仕事に誠実に向き合える人に、未来が開けているということなのだと思います。

日本でも、高学歴の大工を積極的に採用している会社があり、大工という仕事は、考える力をもった人と非常に相性が良いことが分かってきているそうです。

 皆様もご存知のように、私達の園では、基本的生活習慣をとても大切にしています。

基本的生活習慣において重要なのは、周囲への気配りや、手間を惜しまない姿勢です。

そしてその土台の上で、私達は、お手伝いや身体を動かすお仕事(遊び)を、日々の生活の中で積極的に子ども達に勧めています。

 それは、こうした経験の一つひとつの積み重ねが、将来、社会の中で生きていくための直接的な力になると考えているからです。

 どうかご理解いただければ幸いです。