巻頭言
まだまだ暑い日々が続きますが、いよいよ二学期が始まりました。
お子さん達の元気な姿を拝見することができて、とても嬉しいです。
お子さん方は少しの間会わないうちに、身体が一回り大きくなったり身長が伸びてびっくりさせられます。
この時期は身体も成長しますが、心が大きく成長しますので、これからの保育がとても楽しみです。
二学期は過ごしやすい気候の上、行事が多くてとても充実した学期です。
運動会の練習も本格的に始まります。
皆さんでお子さんの成長をお楽しみいただけたらと思っています。
園ではお子さん達とお話しすることを大切にしています。
一緒にお話しをすることで心の交流が生まれますし、教育的な効果も期待できます。
・意欲の育ち
・感受性の育ち
・社会性の育ち
先生やお子さん同士、保護者の皆様とお話をすることで子どもたちは多くを学ぶことができます。
言葉の伝えあいだけではなく、表情や口調からも心が伝わります。
相手の心を知る、考え方を知るのは感じる力が養われますし、社会性も育ちます。
相手が自分の話を聞いて理解してくれることで、コミュニケーションへの意欲が育ってゆきます。
全てが良い形で回って行きますので、大切なことだと思います。
最近は、私の実感でも「話せば分かる、理解する」力がお子さん達についてきているように感じます。
遊びの最中にやりたいことが食い違ったお友達と話しあって意見調整したり、
先生に自分の話を聞いてもらうように、自分も先生の話を聞くなどができるようになる等、
みなさんが大人びて見えるようになりました。
今後の成長がとても楽しみです。
(夏休み・危機管理)
夏休みは皆様におかれましては、きっと楽しいひと時をお過ごしになられたことと拝察いたします。
旅行に行ったりご実家に帰省された方も多いのではないでしょうか。
普段経験できない体験を沢山して素敵なひと時を過ごされたことでしょうね。
個人的なことですが、今年の夏私たち夫婦は東北を回りました。
実は2011年の東日本大震災の時、私は中高生の次男次女を連れて、知人の釜石の工場のがれき撤去などを手伝いに行った経験があります。
被災から1ヶ月経っておらず、凄まじい状況にショックを受けたことを思い出します。
撤去作業は大変でしたがそれ以上にメンタルにきつくて、数日の作業の後、皆で帰宅してから熱発して動けなくなったりいたしました。
今回、13年ぶりにそれらの場所を回ってきました。
どこもきれいになっており復興にかける意気込みが伝わってくるようでした。
その中では特に石巻市立大川小学校の震災遺構が胸を打ちました。
震災で最大の被害を受けた小学校です。
以前訪れた時は、ほとんどがれきに埋まっていて小さな慰霊の祭壇が設けられているだけでしたが、今はきれいに整備されていて、立派な資料館もあります。
資料には災害が時系列に書かれておりました。
ここには詳しくは書きませんが、地震から津波が来るまで1時間近くあったことがわかりました。
わずかの判断が生死を分けています。
ああすれば良かったのではないか、こうすれば良かったのではないかとも思いますが、資料館の方と話したところでは判断の全てにそれなりの理由があって、それが被災につながったようです。
今後は地震が起こる可能性が高まっています。
常に地震が来るかもしれないという緊張感を持って備えることが必要なのかもしれません。
園では毎月避難誘導訓練を行っていて、地震や出火など想定して訓練しています。